コンサルタントが勧める王道のモチベーション管理とプラス変化球

企業経営では大変な創業期経て発展すると社員が増え人事、組織運営、モチベーション管理が必要になります。
人数規模が小さなうちは、社員の状態が”今日は元気なさそうだな”、”最近、あの課題に熱心に取り組んでくれているな”などすぐに見て取れるのですが、おおよそ11名を超えるあたりから組織としてしっかりと取り組まないと好き嫌いのグループができてきて、裏で会社の愚痴を言い合ったりするグループが出てきたり、疎外される社員が出てきたりします。

そこで今回はコンサルタントとしてモチベーション管理(マネジメント)を中心にお伝えします。
モチベーションマネジメントは、従業員のやる気や意欲を高め、組織全体のパフォーマンスを向上させるために重要な要素です。
しかし、単純に「頑張れ!」と叱咤激励するだけでは効果が得られないことも少なくありません。
体系立てて捉え、利用することが有効になります。

モチベーションマネジメント

モチベーションマネジメントでは大きく「衛生要因」と「動機づけ要因」に分けて考えることができます。この概念は、フレデリック・ハーズバーグによって提唱されたもので、コンサル業界では有名ですが職場での労働者のモチベーション向上において非常に重要な要素です。

衛生要因とは、不満を取り除くための条件であり、これが不足すると不満が生じるが、十分にあっても必ずしもモチベーションが向上するわけではありません。
例えば、労働環境、給与、企業ポリシーなどがこれに該当します。
一方、動機づけ要因は、仕事そのものの充実感や達成感、承認、責任の拡大など、働く喜びを感じさせる要素です。

衛生要因

衛生要因は、従業員の不満を防ぐための基本的な条件を指します。
これには、給与、労働条件、福利厚生などが含まれます。
適切な衛生要因が整っていない場合、従業員のモチベーションは低下し、離職率の上昇や生産性の低下につながる可能性があります。
例えば、福利厚生の充実や人事評価制度の改善は、衛生要因を満たすための重要な手段です。
具体的には、以下の要素が挙げられます。

  • 給与
  • 労働時間
  • 休憩時間
  • 人間関係
  • 職場環境

改善提案の例としては

  • 人事評価改善: 適正な評価基準を設け、客観的かつ公平な評価を行うことが求められます。多面的評価(360度評価)や考課者訓練を導入することで、従業員の納得感を高めることができます。
  • 福利厚生充実: 従業員の生活をサポートする福利厚生制度を充実させることは、企業への信頼感を高め、長期的な定着を促します。

などが挙げられます。

動機づけ要因

動機づけ要因は、従業員が仕事に対して意欲を持つための要素です。
これには、仕事の意義を感じさせる要素や自己実現の機会が含まれます。
動機づけ要因が高まることで、従業員は積極的に業務に取り組み、創造性や生産性が向上します。
具体的には、以下の要素が挙げられます。

  • 達成感
  • 成長
  • 責任感
  • 承認
  • 自己実現

これらの要素を満たすことで、従業員は仕事にやりがいを感じ、より積極的に取り組むようになります。

具体的には

  • 有意義の実感: 従業員が自分の仕事に意義を感じることで、モチベーションが高まります。職務の重要性や完結性、技能の多様性を高めることで、仕事への満足感を提供します。
  • 自律性: 自己申告制度や社内公募、権限移譲などを通じて従業員に自律性を持たせることは、モチベーション向上に大きく寄与します。
  • フィードバック: 定性的なフィードバック(顧客や取引先からの反応、上司からの称賛など)と定量的なフィードバック(生産性や貢献度の数値化)をバランスよく提供することで、従業員の成長意欲を刺激します。

などが挙げられます。

変化球:王道だけでは足りない?

王道のモチベーション管理は非常に重要ですが、それだけでは従業員のモチベーションを十分に高めることができない場合もあります。
そこで、以下のような変化球を取り入れることも有効です。

  • ゲーム要素を取り入れる
  • 社内競争を促進する
  • 公認の失敗を推奨する
  • 多様な働き方を認める
  • 従業員の個性を尊重する

これらの変化球は、従業員のモチベーションを高め、より創造的で革新的な仕事をするように促す効果が期待できます。

その他、企業のビジョンについて話し合うこともモチベーションに繋がります。
押し付けではなく、みんなで話し合い決め、それを共有し、常々話題に出すことで、意識付けをします。
企業としての方向性を示せ、組織への参画意識も高まります。

まとめ

モチベーションマネジメントは、王道と変化球を組み合わせることでより効果的に行うことができます。
王道をしっかりと押さえつつ、状況に合わせて変化球を取り入れることで、従業員のモチベーションを最大限に引き出すことが可能になります。

コンサルタントとして

株式会社西河経営サポートでは、従業員のモチベーション向上に関するコンサルティングも提供しております。王道と変化球を組み合わせた、お客様に最適なモチベーション管理プランをご提案いたします。


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